しっとりと
- 公開日
- 2020/12/08
- 更新日
- 2020/12/08
学校長より
灯火親しむ候、その言葉がしっくりきます。ストンと秋が訪れ、一雨ごとに冬が近づきます。修学旅行を終え、3年生は受験生の顔として、一日一日を大事に過ごしてほしいと思います。じわじわと学校でのコロナ感染ニュースもあり、これからはインフルエンザの季節が重なります。マスク・手洗いなど感染予防をしっかり行いたいものです。
前期から後期へ移行した10月ですが、後期始業式で、子供たちに次のようなお話をしました。これからの季節は、なぜか問題行動や友だち同士のトラブルや「いじめ」が発生しやすい時期です。SNSの時間も増えて、気持ちの行き違いや誤解を招いたり、思わぬところで人を傷つけたりということが起きたりします。
いつか読んだ本で、ある学者の興味深い実験のことを紹介します。水は凍ると結晶になりますね。ここに2つの同じ容器に水が入っていて、ひとつには毎日「ありがとう」と声をかけ、もう片方には「ばかやろう」と言い続けました。「ありがとう」と言った水の方は、きれいな六角形の結晶になりましたが、「ばかやろう」の方は、ゆがんだ形の結晶になったそうです。
同じように、一つの容器を美しい音楽が流れた部屋に置き、片方の容器をガンガンうるさい音のなる部屋に置き、凍らせると、美しい音楽の方は美しい結晶になりもう片方は崩れた結晶になったそうです。何回実験しても同じ結果になったということです。不思議ですよね。
声や音は、周りの空気を振動させて物に伝わっていきます。それが水にも影響を与えたと考えられます。花や野菜に「大きくなってね」と声をかけたり、飼育する動物にきれいな音楽を聞かせると、丈夫に育つという話を聴いたことがありませんか?
どんな言葉や音を聞いて育つかで、成長に影響を与え、生活に潤いを与えたりします。先日の吹奏楽の演奏会ですてきな音に触れたとき、心がほっこりと安らぐ気持ちになりました。
人間の体は、約70%が水で出来ています。人間も日頃から美しい言葉や温かい言葉を聴いたり話したりすることが大切なんだ・・・と思います。
大人であっても同じです。先生達も言葉に気をつけたいものです。
みんなが「笑顔」で『しっとり』と、過ごせる後期にしたいものです。